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…そんなに…待ってないよ。


やっぱり彼女は怒ってた。
それを見て、今回ばかりはさすがに「やっちまった」と心底思った。

オレだってこんなクソ寒い日に、たった10万イェン程度のザコの賞金首なんて追い回したくはなかったが、
逆にこんな日ぐらい相棒のトレインも含めた3人で、豪勢な食事とケーキにありついてみたかった。

が、仕事は大ドジ。

トレインが店先のケーキの試食にハマッている間に、今晩のディナーは人ごみン中。
相も変わらず緊張感の欠片もねぇ相棒にはマイるよ。

でまぁ当然の事ながら、このままじゃ家で待ってるイヴに合わす顔がねぇ…ってんで
HAPPYに浮かれる街中をトレインと二人で右往左往。

けど、ヒサンな事に賞金首をとっ捕まえて引き渡した頃には、サンタも帰っちまった頃ってオチ。
帰り道は真っ暗で、あんなにハデだったそこらじゅうの電飾も今はオネンネ。

町中が静まり返って真っ暗よ。

でもだからかねぇ。
家の前で待っていた彼女…そうイヴ、そのイヴが雪の中で、
月明かりに照らさている様は一際綺麗だったよ。

一瞬天使かと思うぐらいにさ。
マジそこいらの安っぽいツリーなんか、目じゃねぇって思ったね。

けれどそのエンジェルさんはご立腹。

そりゃそうだ。
初めて楽しく向かえるハズのクリスマスを一人で、
しかも途中でオレらを待ちきれなくなって、外でプレゼント抱えて待っていてくれたんだから。

オレならビンタの一発でもくれてやろうかと思うが、イヴは一言こう言ったよ。

-はい…スヴェン…これ-

…受け取ったプレゼントは、彼女の手の温もりで暖かかった。

「イヴ」…オレは言葉に詰まったよ。もうなんて表現していいのかわからねぇ。

オレはその時ただ感動のあまり呆然とするばかりで、
彼女が一瞬寒さに震えるまでは、外で突っ立ている事さえ忘れてた。

オレはもう年甲斐も無くサンタに感謝したね。

何ってプレゼントを渡す瞬間イヴが見せた、その最高の笑顔を拝めた事にさ。



最近友達が貸してくれたジャンプで連載中の漫画「BLUCK CAT」からイヴを描いてみました。
本当はゴスロリなんかが似合いそうなコなので、そっち方面をゴチャゴチャと描きたかったけれど
エロが最近疎かになってるのでヤメときました(笑)

ちなみに上のお話はなんとなく。
原作読んでいないとイマイチ雰囲気が伝わらないけれど。
ちなみにトレインにはまたカツオブシってコトで。